天使長

天使長（てんしちょう）とは、霊界物語の第1～4巻で、地の高天原において宰相の役割を担う役職または人物のこと。

天使長を務めた者は次の7人いる。（霊界物語に「第×代」と記されているのではなく、本項で便宜的に付けたものである）

• 初代…大八洲彦命
• 第二代…高照姫命
• 第三代…沢田彦命
• 第四代…広宗彦
• 第五代…桃上彦
• 第六代…常世彦
• 第七代…常世彦二世（幼名・高月彦。後のウラル彦）

天使長の職務

[[{{#switch:3 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第3巻 }}第1章]]{{#if:神々の任命|「神々の任命」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z1|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=01|#default=1 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、天地の律法を天上地上に宣伝するための「十六天使」が任命され、大八洲彦命はその「天使の長」に任命された。これが「天使長」のルーツだと思われるが、二代目以降の天使長たちは、この十六天使の天使長というわけではない。

「天使長兼宰相」とか「地の高天原の宰相神」というようなことが記されており、十六天使の天使長が、後に宰相を兼ねるようになったのではないかと思われる。

天使長以前

初代天使長の大八洲彦命より前に、国祖の下で政治を担い宰相的役割を務めていた神がいる。次の2人の女神である。

• 稚姫君命（稚桜姫命）
• 国直姫命

稚姫君命と大八洲彦命は竜宮城のツートップ的に扱われ、「天使稚姫君命、同大八洲彦命」と並列的に呼ばれているが、名前を書き連ねる場合は、稚姫君命の方が必ず先である。このことから稚姫君命の方が大八洲彦命より上位であることが分かる。

[[{{#switch:2 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第2巻 }}第46章]]{{#if:天則違反|「天則違反」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z46|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=046|#default=46 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、稚姫君命は天則違反（不倫）に問われ失脚し、幽界に追放処分となった。

[[{{#switch:2 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第2巻 }}第48章]]{{#if:律法の審議|「律法の審議」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z48|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=048|#default=48 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、天上から降りて来た国直姫命が、稚姫君命の後任となり、竜宮城で地の高天原を治めることになった。

天使

天使長の部下として何人かの天使がいる場合がある（各天使長の項を参照）。仮に天使を閣僚とするなら、その閣僚の長つまり総理大臣が天使長である。

竜宮城の主神との関係

竜宮城のトップは稚姫君命、国直姫命、常世姫の3人が歴任したが、役職の肩書きは特になく、「主神」や「主宰」という普通名詞で呼ばれている。

天使長より竜宮城の主神の方が上位にある。たとえば、桃上彦が天使長を辞職する時に、竜宮城の「主宰」である常世姫が辞表を受け取っている。

ただし、稚姫君命と国直姫命は実質的に宰相的な活動をしていたが、常世姫は宰相的な活動はしておらず、天使長が宰相を兼ねている。従って常世姫の時代には、竜宮城の主神は形式的に天使長の上位にいるだけで、指揮命令は執っていないようである。

初代天使長・大八洲彦命

大八洲彦命を天使長とし、配下の天使に言霊別命、大足彦命、神国別命の3人がいる。

この4人の天使は国大立命（素盞嗚尊）の四魂である。

「破軍の剣」を使用した責任を国祖に問われ、[[{{#switch:3 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第3巻 }}第43章]]{{#if:配所の月|「配所の月」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z43|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=043|#default=43 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で更迭される。

第二代天使長・高照姫命

高照姫命は天上から降りて来た神である。[[{{#switch:3 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第3巻 }}第44章]]{{#if:可賀天下|「可賀天下」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z44|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=044|#default=44 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で天使長に就任する。

配下の天使に真澄姫、言霊姫、竜世姫の3人がいる。

この4人の天使は金勝要神の四魂である。

初代の大八洲彦命と同様に、「破軍の剣」を使ってしまい、その責任を国祖に問われ、[[{{#switch:3 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第3巻 }}第45章]]{{#if:猿猴と渋柿|「猿猴と渋柿」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z45|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=045|#default=45 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で更迭される。

第三代天使長・沢田彦命

[[{{#switch:3 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第3巻 }}第45章]]{{#if:猿猴と渋柿|「猿猴と渋柿」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z45|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=045|#default=45 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で沢田彦命が天使長に就任する。妻の沢田姫命が「輔佐神司（ほさしん）」に、真心彦が「天使」に、その妻・事足姫がその輔佐に任じられた。

「難をさけ安きにつき、利己の目的を達することのみに熱中せる無責任にして、かつ無慈悲なる神人なれば、犠牲的精神に欠けゐたる」〔[[{{#switch:3 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第3巻 }}第49章]]{{#if:袖手傍観|「袖手傍観」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z49|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=049|#default=49 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #〕

[[{{#switch:3 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第3巻 }}第49章]]{{#if:袖手傍観|「袖手傍観」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z49|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=049|#default=49 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、地の高天原が混乱状態となるが傍観する。それを妻に諫められると立腹し、天上に復ってしまい、離職する。

第四代天使長・広宗彦

広宗彦は、真心彦の長男である。母は事足姫。

いつ天使長に就任したのか、はっきりとは書いてない。[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第2章]]{{#if:聖地の会議|「聖地の会議」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z2|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=02|#default=2 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、すでに天使長であることが記されている。

桃上彦が、天使長の「副」となって神政を補佐した。しかし自分が天使長になろうと野心を持ち、常世姫と策略を立てる。

広宗彦は常世会議混乱の罪を国祖に追求され、その責任を取り、[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第32章]]{{#if:免れぬ道|「免れぬ道」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z32|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=032|#default=32 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で辞職する。

第五代天使長・桃上彦

桃上彦は広宗彦の異父弟である。母は事足姫だが、父は春永彦。

[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第32章]]{{#if:免れぬ道|「免れぬ道」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z32|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=032|#default=32 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、広宗彦から職を譲られている。

[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第33章]]{{#if:至仁至愛|「至仁至愛」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z33|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=033|#default=33 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、天使長の就任披露宴が開かれ、[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第34章|第34章]]{{#if:紫陽花|「紫陽花」}}{{#if:|頁}}}}{{#switch:z34 |z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=034 |#default=34 }}{{#if:{{#if:|{{{3}}} }}|&mka={{#if:|{{{3}}} }} }}{{#if:{{#if:|{{{4}}} }} |-{{#if:|{{{4}}} }} }}{{#if:{{#if:|{{{3}}} }}|#{{#if:|{{{3}}} }} }} #で国祖から天使長に任命されている。

配下の天使には、竜山別、八十猛彦、百猛彦、鷹住別の4人が任命されている。

律法を破壊し放縦不軌の行動を取った責任を国祖に追及され、[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第35章]]{{#if:頭上の冷水|「頭上の冷水」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z35|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=035|#default=35 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #・[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第36章|第36章]]{{#if:天地開明|「天地開明」}}{{#if:|頁}}}}{{#switch:z36 |z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=036 |#default=36 }}{{#if:{{#if:|{{{3}}} }}|&mka={{#if:|{{{3}}} }} }}{{#if:{{#if:|{{{4}}} }} |-{{#if:|{{{4}}} }} }}{{#if:{{#if:|{{{3}}} }}|#{{#if:|{{{3}}} }} }} #で辞職する。

（大洪水後は正鹿山津見と改名し、ウヅの国の守護職となった。　→「正鹿山津見」）

第六代天使長・常世彦

[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第37章]]{{#if:時節到来|「時節到来」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z37|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=037|#default=37 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、会議によって天使長に選ばれ、国祖によって任命されている。

[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第39章]]{{#if:常世の暗|「常世の暗」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z39|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=039|#default=39 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、病気で帰幽する。

第七代天使長・常世彦二世

第六代天使長・常世彦の長男で、幼名・高月彦。

[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第39章]]{{#if:常世の暗|「常世の暗」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z39|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=039|#default=39 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、父の帰幽後に、天使長に選ばれた。

[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第41章]]{{#if:悪盛勝天|「悪盛勝天」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z41|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=041|#default=41 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、父の名を襲名し、常世彦と名乗った（ここでは仮に常世彦二世と呼ぶ）。[[{{#switch:5 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第5巻 }}第17章]]{{#if:勢力二分|「勢力二分」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z17|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=017|#default=17 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で「ウラル彦」に改名する）

常世彦は父が称していた「八王大神」の称号を自分に与えるよう国祖に要求する。[[{{#switch:4 |64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第4巻 }}第42章]]{{#if:無道の極|「無道の極」}}{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z42|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=042|#default=42 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、国祖は涙を呑んで「八王大神」の称号を与えた。常世彦は「天使長」の名称を廃して「八王大神」と呼ぶよう諸神人に宣言している。

この常世彦二世が国祖を隠退に追い込んだ。

その他

• [[{{#switch:6

|64a=第64巻上 |64b=第64巻下 |nm=入蒙記 |第6巻 }}総説]]{{#if:|頁}}{{#if:|/ }}{{#if:|- }}}}{{#switch:z0003|z1|z2|z3|z4|z5|z6|z7|z8|z9=00003|#default=0003 }}{{#if:{{#if:| }}|&mka={{#if:| }} }}{{#if:{{#if: | }} |-{{#if: | }} }}{{#if:{{#if:| }}|#{{#if:| }} }} #で、「天使長」に「あまつこいのおさ」とフリガナが振られている。

関連項目

• 天使