高砂丸

高砂丸（たかさごまる）は、霊界物語に登場する船。2隻ある。

第9巻に登場する高砂丸。元・天使長の桃上彦が、辞職後に流浪して、竜宮島に渡るために乗った船。出発地は不明。颶風で沈没し、桃上彦は海の竜宮で門番となり正鹿山津見と名を変える。船名のみが登場し舞台にはならない。正鹿山津見の回顧歌に出てくる。第9巻第10章「言葉の車」#だけに出る。
第72巻に登場する高砂丸。

本項では第72巻に登場する高砂丸について解説する。

概要

高姫（千種の高姫）と妖幻坊の杢助は、入江村の浜屋旅館で久しぶりに再会した。しかし三五教の宣伝使（照国別、照公、梅公別の3人）も同じ宿に泊まっていることを知り、2人は慌てて逃げ出す。^[1]

入江港から高砂丸という老朽船に乗り込んだ^[2]。この船には建造以来、「高砂笑」という奇妙な習慣がある。高砂丸に乗り込んだ者は政治家でも役人であらゆる人物について忌憚なく批評し、悪罵し、嘲笑することが不文律として許されていた。

船客のコブライやコオロは高姫や妖幻坊の悪口を言い、もし見つけたら痛い目に遭わせてやると豪語している。船の底でそれを聞いている高姫や妖幻坊は青くなって縮こまっていた。

すると暴風豪雨が荒れ狂い、高砂丸は転覆して沈没してしまう。

そこへ照国別らが乗った新造船の常磐丸が現れて乗客全員を救出した。

しかし高姫と妖幻坊はすでにその前に船を脱出していた。着衣を脱ぎ捨てて真っ裸で海に飛び込む。妖幻坊は正体（獅子と虎の混血）を現して高姫を連れて無人島（太魔の島）に漂着する。