懸橋御殿
(架橋御殿から転送)
懸橋御殿(かけはしごてん)は、
(2) 霊界物語第29巻第2章の章題。
本項では(1)について解説する。
概要
- 表記ゆれ:架橋御殿[1]
- 初出:第29巻第2章「懸橋御殿」#
- アリナの滝よりも上の方に鏡の池があり、それより少し方に懸橋御殿がある。[2]
- 「アリナの滝の懸橋御殿」とも「鏡の池の懸橋御殿」とも呼ばれている。
主なエピソード
国玉依別命夫婦は鷹依姫が残した書き置きを信じて、黄金の玉(実は鷹依姫によって瑪瑙の玉とすり替えられている)を納めた御輿を鏡の池の岩窟の入口に安置し、月照彦神の神司となり、参詣者のために祈願を凝らしていた。参詣者は日に月に増え、ついに鏡の池の辺りは身動き出来ないほどの混雑するようになったので、谷から谷へ橋を渡し、広大な八尋殿を造り、そこに玉筥(たまばこ)を奉斎し、夫婦は神主となって三五の教えを日夜宣伝することとなった。この八尋殿は谷の上を塞いで橋のように造られたため「懸橋御殿」と呼ばれた。
毎夜丑満の時に懸橋御殿から怪しい物音が聞こえてくるので、国玉依別命夫婦は神前に端坐して待ち構えていると、狭依彦の神霊が現れ、玉筥の中の黄金の玉は鷹依姫が瑪瑙の玉とすり替えたと教える。しかし国玉依別命は「月照彦神が懸かっている以上はたとえ団子石でもそちらの方が重宝だ、黄金の玉に執着はない」と答える。狭依彦の神霊は、汝の真心に感じ、汝の神業を助けると言って消え去った。夫婦は鏡の池の傍らに宮を造り狭依彦の霊を祀った(狭依彦神社)。懸橋御殿の神徳は輝き、夫婦の盛名は高砂島全部に喧伝された。〔ここまで第29巻第2章「懸橋御殿」#〕
この黄金の玉は、櫟ケ原で竜国別から取り上げられた後、懸橋御殿に御神体として祀られたらしい。第69巻第15章「四天王」#:「竜国別が中途で神様に取上げられた黄金の玉が御神体となつて、此お社に祀つてあるといふ事だから」
→他のエピソードは「鏡の池」を見よ