十六社
十六社(じゅうろくしゃ)は、霊界物語に登場する神殿。
山頂の広い高原の中央に、顕国の御玉の母岩が出現した聖跡があり、そこを中心に16の白木の宮を造営した。鵜の羽で屋根を覆い、金銀珠玉、種々の珍宝をちりばめた荘厳優美な建物。
そのうち12の宮には太白星の十二個の玉を祭り十二社と称した。残り4つの宮には鶴野姫、大森別、生代姫命、姫古曽の神を祭った。
宮比彦が斎主となり、神務を主宰する。
16の宮以外に、楼門、広間など大小32棟を造り、合計48棟となった。数多の重臣はここに住んで神明に奉仕した。
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ここで起きた主なエピソード
金鵄が毒殺から救う
(第2巻第41章「十六社の祭典」)
十六社の祭典が盛大に行なわれたとき、邪神の変化である美女たちによって酒に毒が盛られ、神司はみな黒血を吐いて倒る。
そのとき十六社が鳴動し扉が自然に開いて金鵄が飛び出し、酒席の上を縦横無尽に飛び回った。これにより今まで苦しんでいた一同は残らず元気が回復した。
金鵄が黒熊を撃退する
(第2巻第42章「甲冑の起源」)
武熊別の部下の数多の黒熊が、十六社を破壊しようとしたとき、社殿の扉が自然に開いて中から数千万羽の金鵄が現われ、黒熊の群に向かって火焔を吐き出した。
数千万の黒熊は毛を焼かれて羆(ひぐま)になってしまい、熱さに悶え苦しみつつ北方の雪山目がけて遁走し、雪の中に潜り込んで焼死をまぬがれた。火傷が回復すると全身ことごとく白毛を生じて白熊と変化した。