玉野湖
玉野湖(たまのうみ)は、霊界物語に登場する湖。紫微天界にある。
概要
- 表記ゆれ:玉野湖(たまのみずうみ)、玉野湖水(たまのこすい)、玉の湖(たまのうみ) [1]
- 初出:第74巻第7章「相聞の闇」#
- 第74巻と第75巻だけに出る。
- 玉野湖の湖畔に「玉野森」があり、御樋代神の玉野比女の神がいる。[2]
主なエピソード
- 太元顕津男の神たちは真鶴山の頂上で七日七夜の間、言霊を宣り上げると、真鶴山は四方八方に伸び広がり膨れ上がった。真鶴山の膨張によって東西南北の原野は次第に水気が去り地が固まり、ここに真鶴国が誕生した。生代比女の神は太元顕津男の神への恋慕を歌うが、八十比女神ではないとして断られてしまう。生代比女の神は恋が破れた恨みで、玉野比女の神(八十比女神の一柱)を呪ってやると歌うと、悪竜となって玉野湖をさして駆け去った。太元顕津男の神は主の神に背いてでも、生代比女の神を捨てることは出来ないと歌う。〔第74巻第7章「相聞の闇」#〕
- 太元顕津男の神の一行ははるか西の、玉野湖を目指して進んで行く。一行はようやく玉野湖の湖畔に着いた。玉野湖に潜む、大蛇となった生代比女の神をなだめ諭す歌を歌う。しかし生代比女の神の恋の炎はあまりに強かった。湖はたちまち暗黒となり荒れ狂う。生代比女の神は姿を現し、太元顕津男の神への恨みを吐露し、幾億万劫の末までも恋の悪魔となって祟ってやると、呪いの言葉を歌う。太元顕津男の神は、いかなる罪に問われようとも、主の神の神言に背いても、生代比女の神の心に報いようとの決意を歌う。するとたちまち天は晴れ渡った。生代比女の神の恨みの炎は消え、玉野湖は静かで美しい情景を取り戻した。一行は馬に乗り湖を渡る。〔第74巻第12章「森の遠望」#~第15章「晴天澄潮」#〕
- すると湖の水が真っ二つに分かれて、底から大竜が頭をもたげ、その上に生代比女の神が立っていた。生代比女の神は太元顕津男の神の厚き心にほだされて、怨恨はたちまち感謝となり、歓喜悦楽と化し、美しい女神に更生したのだ。歓喜は凝って御子を宿らせた。完全に解脱し、竜体も消え去った。太元顕津男の神は、玉野森の玉野比女の神は国生みの役で、生代比女の神は神生みの御樋代であることを知る。主の神の許しがなければ御子を孕むことはないこと、神業の道は一つではないこと、国生みと神生みとの差別(けじめ)があることを、太元顕津男の神は悟った。〔第74巻第16章「真言の力(一)」#〕
- その後、一行は玉野森の聖所をさして進んで行く。