十二の山
出典: 出口王仁三郎と霊界物語の大百科事典『オニペディア(Onipedia)』
十二の山(じゅうにのやま)とは、霊界物語第3巻で、国祖国治立命が太白星の十二個の玉を国魂として配置した世界12の地域のこと。
12ヶ所のうち2ヶ所(ローマ、モスコー)は「山」ではない。「十二の山」は霊界物語で使われている言葉ではなく、その12の地域を表すために便宜的に用いている言葉である。霊界物語ではこの12ヶ所を「各山各地」と呼ぶ場合が多い[1]。しかし12ヶ所をまとめて「山」と呼んでいる場合もある[2]。
- 国祖国治立命は、シオン山に鎮祭していた12個の玉(太白星の十二個の玉)を世界の各所に配置して国魂の神と定め、各地に主権者の八王神と玉の守護神である八頭神を任命した。[3]
- この玉が配置された場所が「十二の山」である(下の一覧表を参照)。ただしローマやモスコーは地理的には山ではなく平地である。
- 地上を12の地域に分割して統治したということではない。主要な12の地域に太白星の玉を鎮祭したということである。
- 「山」である理由は、邪神が山に潜伏して転訛を攪乱するので、八王八頭はその邪神がいる山に居所を定めた。[4] [5]
- 邪神がそれぞれの山の国魂を奪い取ろうとして暗躍するエピソードが第3巻第3章から第32章にかけて描かれている。
- ヒマラヤ山は国祖隠退後に地教山と改称されている。[6]
- 第6巻の大洪水の後、伊邪那岐命はあらためて国魂の神を任命しているが、旧・八王八頭のどちらかが国魂に任命されている。ただし「八王」とか「八頭」という名称は使われていない(下の表の「大洪水後」の項を参照)。[7]
- 12の玉の色は基本的に各玉ごとに異なるが、ローマと長白山だけはどちらも「白」である。
山 | 玉の色 | 八王神 | 八頭神 | 八頭の妻 | 大洪水後 | 第3巻でエピソードが描かれている章 | 相応する地域(世界) | 相応する地域(日本) |
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新高山 | 青 | 花森彦 | 高国別 | 高国姫 | 花森彦 | 第3章#~第4章# | 台湾の玉山(新高山) | 高城山(位田の向) |
万寿山 | 赤 | 磐樟彦 | 瑞穂別 | 瑞穂姫 | 瑞穂別 | 第15章# | 北京の万寿山 | 亀岡 |
ローマ | 白 | 元照別 | 朝照彦 | 朝照姫 | 元照別 | 第27章#~第28章# | イタリアのローマ | 大阪 |
モスコー | 黒 | 道貫彦 | 夕日別 | 夕照姫 | 夕日別 | 第26章# | ロシアのモスクワ[8] | 京都 |
ロッキー山[9] | 紺 | 貴治彦 言代別命 | 靖国別 足世彦命 | 靖国姫 | 国玉別 | 第5章#~第8章# | アメリカのロッキー山脈 | 鬼城山 |
鬼城山 | 灰 | 真鉄彦 | 元照彦 | 元照姫 | - | 第9章#~第12章# | アメリカのナイアガラの滝の南側(ワシントン?) | 福知山 |
長白山 | 白 | 有国彦 | 磐長彦 | 玉代姫 | 磐長彦 | 第13章#~第14章# | 朝鮮半島の白頭山(長白山) | 半国山 |
崑崙山 | 紅 | 磐玉彦 | 大島彦 | 大島姫 | 磐玉彦 | 第23章# | チベット高原の崑崙山脈 | 大台ヶ原 |
天山 | 黄 | 斎代彦 | 谷山彦 | 谷山姫 | 谷山彦 | 第22章# | 中央アジアの天山山脈 | 伊吹山 |
青雲山 | 金 | 神澄彦 | 吾妻彦 | 吾妻姫 | 吾妻彦 | 第19章#~第20章# | チベットとインドの国境附近 | 帝釈山 |
ヒマラヤ山(地教山) | 銀 | 高山彦 | ヒマラヤ彦 | ヒマラヤ姫 | ヒマラヤ彦 | 第21章# | ヒマラヤ山脈 | 比叡山 |
タコマ山(蛸間山) | 銅 | 吾妻別 | 国玉別 | 国玉姫 | 吾妻別 | 第24章#~第25章# | アメリカ・ワシントン州のレーニア山 | 八重垣 |
[注]
脚注
- ↑ 【例】「各山各地の八王八頭を常世城に召集し」〔第3巻第42章#〕
- ↑ 【例】「各山の主権者なる八王を廃し」〔第4巻第4章#〕
- ↑ 第3巻第2章「八王神の守護」#
- ↑ 第39巻総説#:「オロチと言ふ意義は山の事である。凡て風雲は山より発生するものにして、オロチは颪である。山には古来善神も鎮まり玉ひ、又邪神も盛んに潜伏して居た。故に太古の所謂八王八頭は山を根拠として其地方々々を鎮め守られて居たのも、要するに山岳に邪神棲息して天下を攪乱せしを以て、邪神の本拠に向つて居所を定められたのである」
- ↑ 玉鏡「天津神と国津神」#:「又国津神といふのは、自治団体の代表、国民の代表、衆議院議員などに匹敵するもので、国に居つた神、即ち土着の神様である。祝詞に「国津神は高山の末短山の末に上り坐して、高山の伊保理短山の伊保理を掻分けて所聞召さむ云々」の詞が證明して居る。八王八頭は皆、山に居を占めて居られたのである」
- ↑ 第5巻第28章「地教山の垂示」#
- ↑ 第6巻第27章「神生み」#
- ↑ モスクワの英語読みがモスコー
- ↑ 第3巻第8章「従神司の殊勲」#で八王神・八頭神が言代別命・足世彦命に変更されている。
- ↑ 八幡書店版 上巻217頁