タラハン国
概要
国民
- カラピン王:国王。
- モンドル姫:王妃。
- スダルマン太子:王子。
- バンナ姫:王女。
- シャカンナ:左守。
- ハリスタ姫:シャカンナの妻。
- スバール:シャカンナの娘。
- ガンヂー:右守。シャカンナの逃亡後は左守となる。
- アンチー:ガンヂーの妻。
- アリナ:ガンヂーの息子。
- サクレンス:ガンヂーの家令だったが、ガンヂーが左守に昇格した後は、右守に抜擢される。
- エール:サクレンスの弟。
- サクラン姫:サクレンスの妻。
- ハルチン:タラハン城の重臣。
- シノブ:タラハン城の女中頭。
- タルチン:茶の湯の宗匠。
- バランス:タルチンの後妻。実は民衆救護団のリーダー。
- ハンダ、ベルツ:民衆救護団の団員。
神谷村の住民は「神谷村」を見よ
市町村
地理
- タラハン:「タラハン」が付く地名一覧。
山
河川
森
野原
主なエピソード
次の3ヶ所で、タラハン国(主にタラハン市内)が舞台となる。
- 第67巻第11章から第68巻第21章(最終章)まで/タラハン国の政治改革
- 第71巻第8章から第20章(最終章)まで/玄真坊と千草姫
- 第72巻第9章の前半/玄真坊に騙されたダリヤ姫
タラハン国の国政改革
タラハン国のカラピン王は残忍な行為を振る舞っていた。それを左守シャカンナ夫妻に諫められると、王は刀で夫人ハリスタ姫を斬り殺してしまう。シャカンナは娘スバール姫を連れてタニグク山の岩窟に逃げ落ちる。後任の新左守には悪党の右守ガンヂーが就いた。〔第67巻第11章「暗狐苦」#〕
それから10年が経った。山賊となり政権転覆を企てるシャカンナは、タニグク山の岩窟に現れた偽修験者の玄真坊と手を組む。玄真坊は美女・棚機姫(その正体はスガの港の長者アリスの娘であるダリヤ姫)を連れていた。彼女は玄真坊に騙されてここまで連れて来られたのだが(その経緯は第72巻第9章「欠恋坊」#を参照)、シャカンナの部下バルギーを誘惑して岩窟から逃げて出してしまう。玄真坊はシャカンナの部下200人を使い、ダリヤ姫とバルギーの行方を探すため岩窟を出て行った。シャカンナは玄真坊はもうここへは戻らない、玄真坊やダリヤ姫が岩窟の場所を通報したら軍隊が攻めて来ると考え、スバール姫と部下コルトンを連れて岩窟を出て、さらに山奥の朝倉谷の隠れ家へ逃げた。〔第67巻第12章「太子微行」#~第17章「晨の驚愕」#〕
山を散策していたスダルマン太子と、ガンヂーの息子アリナが、道に迷い、朝倉谷の隠れ家に現れる。アリナは父の罪をシャカンナに謝した。スダルマン太子はシャカンナに政界復帰を勧めるが、シャカンナは断固断る。しかしシャカンナは太子に会うことが出来て、ガンヂーに対する敵愾心は消えてしまった。スバール姫に恋慕したスダルマン太子は、帰城後、スバール姫を城に迎えるようアリナに命じる。〔第67巻第18章「月下の露」#~第22章「憧憬の美」#〕
スバール姫は山を下り、都の町外れにある茶の湯の宗匠タルチンの家に隠れて住むことになる。スダルマン太子は変装して城から外出しスバール姫と逢い引きを重ねる。〔第68巻第1章#~第8章#〕
タラハン城下で暴動が起き大火災が発生した(→「タラハン市#主なエピソード」)。タルチンの妻バランスの正体は、民衆救護団という革命グループのリーダーで、彼女が暴動を煽動したのだった。バランスは逮捕され取り調べを受けるが、スダルマン太子がアリナの計らいでスバール姫と密会していたことを暴露する。民衆の強い要求によってバランスは釈放された。国事犯として指名手配されたアリナは、山へ逃走する。〔第68巻第9章#~第13章#〕
スダルマン太子はスバール姫との恋愛にのめり込み、国家も国民も捨てて二人で駆け落ちするが、右守サクレンスによって二人は捕まり水車小屋に監禁される。しかし三五教の宣伝使・梅公別によって救出された。〔第68巻第14章#~第68巻第17章#〕
スダルマン太子はタラハン城に帰り、帰幽した父カラピン王の後を継いで国王に就いた。スバール姫は王妃となり、シャカンナは左守、アリナは右守に抜擢され、国政の改革が断行された。〔第68巻第18章#~第21章#〕
玄真坊と千草姫
[第71巻第8章から第20章(最終章)]
玄真坊、コブライ、コオロの三人はタラハン市に投宿し、大火災[3]のドサクサに紛れて左守シャカンナの館に入り、財宝を盗み出そうとするが、衛兵に捕まってしまう。玄真坊はシャカンナの山賊時代の話をネタにシャカンナを脅す。シャカンナは玄真坊に金を持てるだけ与えると、腹を切って命を絶ってしまった。〔第71巻第8章#~第13章#〕
玄真坊たちは逃げる途中、捕り手に囲まれ、崖に飛び込む。三人の精霊は中有界へ行き、シャカンナの霊に会い、欲望と罪に苦しんだ後、再び現界に戻って来る。タラハン河の河下で気絶していた三人を介抱していたのは千草姫(千種の高姫)だった。〔第71巻第14章#~第15章#〕
千草姫と玄真坊は結託し、コブライとコオロを土中に生き埋めにして金を持って立ち去る。土中から這い出したコブライとコオロは、玄真坊に復讐するため後を追い駆けるが、夢に神が現れて「何事も神に任せよ」と教訓を与える。二人は心を改め修験者になることにした。〔第71巻第16章#~第17章#〕
千草姫と玄真坊は「入江の里」の浜屋旅館に滞在するが、千草姫は玄真坊を気絶させて金を独り占めにしようとする。そこへ杢助(妖幻坊の杢助)が現れ、三年ぶりに再会した二人は再び組んで悪事を始めることになる。そこへ照国別一行が現れたため、二人は逃げ出した。〔第71巻第18章#~第20章#〕
(第72巻で千草姫と妖幻坊の二人は、トルマン国のスガの港へ行く)
玄真坊に騙されたダリヤ姫
[第72巻第9章の前半]
時間的には過去の話であり、第67巻第14章「獣念気」#に続く。
ダリヤ姫(スガの港の長者アリスの娘)はスガ山の山王神社で玄真坊に出会い、死んだ母親が山奥で生きていると言われる。玄真坊を神素盞嗚大神の化身だと信じて、後を付いてタラハン城下に出る。そこで騙されていたことに気づくが、玄真坊の手下に捕まり担がれてタニグク山へと連れて行かれる。〔第72巻第9章「欠恋坊」#の前半〕 (ダリヤ姫はタニグク山の岩窟で棚機姫と名乗らされる)