鷹住別
鷹住別(たかすみわけ)は、霊界物語に登場する人物。春日姫(モスコーの八王神・道貫彦の長女)の夫。常世会議で邪神の陰謀を破るために活動し、顕恩郷では二代目の南天王となり、モスコーに帰った後は宣伝使になる。
概要
- 初出:第3巻第30章「抱擁帰一」#
- はっきりとは書いていないが、モスコーの従臣だと思われる。
- 第4巻第34章「紫陽花」#で国祖国治立命は、桃上彦を天使長に、竜山別・八十猛彦・百猛彦・鷹住別の4人を「聖地の天使の職」に命じている。しかしこの鷹住別が、本項の鷹住別と同一人物かは不明である。それ以降には、鷹住別が天使だったことを窺わす記述は一つもない。
関係の深い人物
主なエピソード
第3巻
- 春日姫は、烏羽玉の宮を参拝する時にすれ違った鷹住別に一目惚れし、鷹住別と交際するようになる。ローマからモスコーに帰城した父・道貫彦は、自分の不在中に春日姫と鷹住別が夫婦になったことを大いに怒り、鷹住別を常世の国に追放してしまう。春日姫は連日連夜泣き暮らし、ついに心魂に異常を来し、狂乱状態となる。侍従長の大道別は刀で春日姫の首を斬ると、それは春日姫ではなく、銀毛八尾の悪狐の変化であった。本物の春日姫は鷹住別と常世の国へ逃げていた[1]。〔第3巻第30章「抱擁帰一」#~第32章「破軍の剣」#〕
第4巻
- 春日姫と鷹住別は神命により、常世城に入り、常世彦のお気に入りの従臣となった[2]。常世会議の最終日(五日目)に鷹住別は壇上に登り、まず常世城の神人から武装を撤廃すべしと発言する。〔第4巻第27章「阿鼻叫喚」#〕
第5巻
- 鷹住別は日の出神から大王の位を譲られ南天王になった。顕恩郷に橙園郷の住民が攻めてきた。南天王(鷹住別)は重傷を負って山に逃げる。顕恩郷の住民が戦って、橙園郷の住民は退却した。戦わずに逃げた南天王は顕恩郷の住民の信頼を失い、春日姫と二人で顕恩郷を逃げ去り、モスコーに帰った。第5巻第20章「猿蟹合戦」#
- モスコーに帰る途中、鷹住別は石につまづいて足を痛め、歩けなくなってしまった[3]。春日姫は、木で作った車[4]に鷹住別を乗せ、車を曳いて行く。イホの国の野原で宣伝使の祝部神(天山の八王神だった斎代彦)一行3人(祝部神・杉高彦・祝彦)と遭遇した。祝部神は滑稽な歌を歌い出す。それを聞いて鷹住別も思わず立ち上がって一緒に歌い、踊り出した。鷹住別の足が立ったので、春日姫は嬉しくて泣いた。〔第5巻第37章「片輪車」#~第38章「回春の歓」#〕
第6巻
- 月照彦神がモスコーの道貫彦の館を訪れ〔第5巻第40章「紅葉山」#〕、鷹住別は宣伝使となって旅に出た。船(春日丸)に乗り常世国の東岸に着いた。鷹住別は上陸し、船は出航する。その船に妻の春日姫が乗っていた。二人は話をすることもなく、船は沖へ進んで行った。〔第6巻第9章「埠頭の名残」#~第10章「四鳥の別れ」#〕