猪倉山
猪倉山(いのくらやま)は、霊界物語に登場する山。フサの国にある[1]。バラモン軍の鬼春別、久米彦の両将軍が岩窟の中に陣営を構えていた。
概要
- 初出:第53巻第22章「天祐」#
- 猪倉山はシメジ峠の峰続き。シメジ峠から三里ほど急坂を登ったところにある。[2]
- 山頂に巨大な猪の形をした岩倉がある。そのため「猪倉」という名が出来た。山の五合目以下は物凄い密林で、五合目以上は全部岩で出来ている。その岩には所々に岩窟の入口があり、その内部は数里に渡って続いていると噂される。岩窟内には大きな蝙蝠が沢山棲んでおり、所々に水が湧いている。また、岩から甘露のような油が滲み出ており、それをなめていれば、あまり労働をしない限り、2~3ヶ月は体力が衰えない。[3]
主なエピソード
- バラモン軍の鬼春別、久米彦の両将軍は、ビクトル山の麓の陣営から逃げ出し、シメジ峠を経て、猪倉山の岩窟に立て籠もり、陣営を構えた。[4]
- 玉木村の豪農テームスの娘スミエルとスガールの2人が、バラモン軍によって猪倉山の岩窟に連れ去られてしまった。道晴別(治国別の弟)は2人を取り返すためシーナ(テームスの家来)と共に猪倉山へ向かう。しかし捕まって岩窟に落とされてしまう。[5]
- 治国別一行は、竜彦に懸かった神霊(木花姫命)の神勅によって、猪倉山に向かい、道晴別ら4人を救出する。[6]
- 両将軍は改心して三五教に帰順し、猪倉山のバラモン軍3千人に解散を命じた。[7]
脚注
- ↑ 第55巻総説歌#:「教を四方に竜彦の 珍の司の波斯の国 猪倉山に割拠せる」、第55巻第7章「朝餉」#:「音に名高きフサの国 猪倉山の山砦に 此世を乱す曲津神」、第55巻第10章「鬼涙」#:「科戸の風もフサの国 猪倉山の山麓に 群がり立てる玉置郷 テームス館に使はれて」
- ↑ 第53巻第22章「天祐」#:「此シメジ峠は猪倉山の峰続きにて最も難所である」「ここを三里ばかり馬の轡をとつて急坂を登り、猪倉山に行つて」
- ↑ 第54巻第13章「岩情」#
- ↑ 第53巻第21章「軍議」#~第22章#
- ↑ 第54巻第11章#~第14章#
- ↑ 第54巻第21章「鼻向」#~第54巻第22章「凱旋」#
- ↑ 第55巻第1章「心転」#