二人婆
二人婆(ふたりばば)は、霊界物語に登場する人物。一途の川におり、往来する人の身魂の皮を脱がして洗濯をする[1]。
概要
- 初出:第14巻総論歌#、第14巻第16章「返り咲」# ただし名前が出るだけで、本人が登場するのは第14巻第14章「一途川」#が初登場。
- 中年増の婆と、少し若い婆の二人[2]。固有名は記されていない。
- 天国へ行く者の霊を抜いて地獄へ送る役[9]。
主なエピソード
本人が登場するのは第14巻第14章「一途川」#と第15巻第5章「五天狗」#だけである。
第14巻第14章「一途川」#では弥次彦・与太彦・勝彦・六公の4人を相手に、第15巻第5章「五天狗」#では安彦(弥次彦が改名)・国彦(与太彦が改名)・道彦(勝彦が改名)・百舌彦・田加彦の5人を相手に、おかしな問答を繰り広げる。
→詳細は「一途の川」を見よ
第14巻第14章「一途川」#には2人登場するが、第15巻第5章「五天狗」#では若い方の婆しか登場しない。
この少し後の第15巻第8章「ウラナイ教」#で高姫・黒姫が初登場となるが、二人婆はその言動が高姫・黒姫によく似ている。劇中で安彦が「最前の女(ウラナイ教教主の高姫)の声、何となく聞き覚えのある感じがする」と語っているが、一途の川の婆の声を思い出しているのだと思われる。
その他
第80巻第14章「報哭婆」#で狼の王の歌に出る「二人婆ア」は、笑ひ婆と譏り婆を指しており、一途の川の二人婆とは直接関係ない。
似た項目
脚注
- ↑ 第14巻第14章「一途川」#:「此処は一途の川と云つて、お前サン等の身魂の洗濯をする処だ。二人の婆がかたみ代りに、往来の人の身魂の皮を脱がして洗濯をする処だ」
- ↑ 第14巻第14章「一途川」#:「比較的広き二間造りの座敷に、この家の主人と見え中年増の婆が横はつて居る。その傍に少し若さうな一人の婆が、何かと病人の世話をして居る」
- ↑ 3.0 3.1 第15巻第5章「五天狗」#:国彦のセリフ「一途の川の渡守を致す鬼婆の娘の中婆」
- ↑ 第14巻第14章「一途川」#:「常世姫命様のお台サンが病気で寝て御座るのに」「此処に寝て居る常世姫の懸る肉体は、偽の日の出神ぢや」
- ↑ 第15巻第5章「五天狗」#:国彦のセリフ「大方彼奴の娘の中婆のことだらう」
- ↑ 中婆とは40歳代くらいの中年の女の意味のようである。第15巻第5章「五天狗」#:国彦のセリフ「併し乍ら中婆の四十女に限るぞ。皺くちや婆は真平御免だ」
- ↑ 第14巻第14章「一途川」#:「俺は善の仮面を被つてヱルサレムの宮に、出入をして居つた常世姫命の一の家来の、木常姫の生れ替りだぞ」「脱衣婆の役は俺の姉さまの役だよ、わしは其妹だ」
- ↑ 第14巻第16章「返り咲」#:「三途川原の鬼婆の 俺は妹の木常姫」
- ↑ 第14巻第14章「一途川」#:「俺は天国は大嫌ひぢや。天国へ往かうとする奴を片つ端から、霊を抜いて地の底へ送るのが、俺の役だ」