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: [[素尊]]が[[冠島]]に隠しておいたが、[[高姫]]が盗み出し、口から呑み込んでしまう(第16巻<ref>{{rm|16|11|宝庫の鍵}}~{{rms|16|14|鵜呑鷹}}:「如意宝珠を取出し、手の掌に乗せて、手に唾液を附け、一生懸命に両の手の掌で、揉みて揉みて揉みさがし居る。此玉は拡大する時は宇宙に拡がり、縮小する時は鷄卵の如くになる特色のある神宝なり。堅くもなれば、軟らかくもなる、高姫は揉みて揉みて揉みさがし、鷄卵の如く縮小し、搗きたての餅の様に軟らげ(略)大口を開けて、目を白黒し乍ら、蛇が蛙を呑む様に、グツト一口に嚥み下したり」</ref>)。 | : [[素尊]]が[[冠島]]に隠しておいたが、[[高姫]]が盗み出し、口から呑み込んでしまう(第16巻<ref>{{rm|16|11|宝庫の鍵}}~{{rms|16|14|鵜呑鷹}}:「如意宝珠を取出し、手の掌に乗せて、手に唾液を附け、一生懸命に両の手の掌で、揉みて揉みて揉みさがし居る。此玉は拡大する時は宇宙に拡がり、縮小する時は鷄卵の如くになる特色のある神宝なり。堅くもなれば、軟らかくもなる、高姫は揉みて揉みて揉みさがし、鷄卵の如く縮小し、搗きたての餅の様に軟らげ(略)大口を開けて、目を白黒し乍ら、蛇が蛙を呑む様に、グツト一口に嚥み下したり」</ref>)。[[顕国の御玉]]の精から現れた<ref name="rm2201">{{rm|22|1|玉騒疑}}:「顕国玉の精より現はれ出でたる如意宝珠を始め、黄金の玉、紫の玉は、神界における三種の神宝として、最も貴重なる物とせられて居る。此三つの玉を称して瑞の御霊と云ふ。此玉の納まる国は、豊葦原の瑞穂国を統一すべき神憲、惟神に備はつて居るのである。」</ref>。 | ||
; 紫の玉(むらさきのたま) | ; 紫の玉(むらさきのたま) | ||
: 「[[黄金水の十二個の玉]]」の一つ。[[竹熊]]が手に入れた十個のうち一個だけは[[死海]]に沈まずに[[自転倒島]]に飛んで行き、それを[[鷹依姫]]が拾って[[アルプス教]]の神宝にした<ref>{{rm|21|18|解決}}:[[お初]]のセリフ「昔竹熊と云ふ悪神が居つて、八尋殿へ竜宮城の使神を招待し、芳彦の持つて居つた'''紫の玉'''を取つたが、竹熊の終焉と共に死海へ落ち込んだ十個の玉の中で、この玉ばかりは汚されず、中空に飛んで自転倒島へ落ちて来た玉ですよ。それをこの鷹依姫が手に入れて、それを御神体としてアルプス教を樹てて居つたのだが」</ref>。しかしこれも高姫が呑み込んでしまう(第21巻<ref>{{rm|21|1|高春山}}:「玉を手に取り、クネクネクネと撫で廻し、餅の様に軟かくして、グツと呑み込んで了つた」</ref>)。 | : 「[[黄金水の十二個の玉]]」の一つ。[[竹熊]]が手に入れた十個のうち一個だけは[[死海]]に沈まずに[[自転倒島]]に飛んで行き、それを[[鷹依姫]]が拾って[[アルプス教]]の神宝にした<ref>{{rm|21|18|解決}}:[[お初]]のセリフ「昔竹熊と云ふ悪神が居つて、八尋殿へ竜宮城の使神を招待し、芳彦の持つて居つた'''紫の玉'''を取つたが、竹熊の終焉と共に死海へ落ち込んだ十個の玉の中で、この玉ばかりは汚されず、中空に飛んで自転倒島へ落ちて来た玉ですよ。それをこの鷹依姫が手に入れて、それを御神体としてアルプス教を樹てて居つたのだが」</ref>。しかしこれも高姫が呑み込んでしまう(第21巻<ref>{{rm|21|1|高春山}}:「玉を手に取り、クネクネクネと撫で廻し、餅の様に軟かくして、グツと呑み込んで了つた」</ref>)。 | ||
; 黄金の玉(こがねのたま、おうごんのたま) | ; 黄金の玉(こがねのたま、おうごんのたま)<ref>フリガナが「こがね」は150回、「わうごん」は52回ある。ただしその全てが「三つの玉」の一つの「黄金の玉」ではなく、別の「黄金の玉」も含まれている。</ref> | ||
: 「[[太白星の十二個の玉]]」の一つ。[[青雲山]]に国魂として祭られていたが、[[大洪水]]後、[[ウラル彦]]に奪われることを恐れ、[[自転倒島]]の[[桶伏山]]に運ばれた(第6巻<ref>{{rm|6|41|桶伏山}}:「淤能碁呂島の中心地なる'''桶伏山'''、一名円山の麓に隠し納め、円山姫をして、この神宝の守護を窃かに命じ置きたるなり」</ref>)。[[三国ケ岳]]のバラモン教([[蜈蚣姫]])に盗まれてしまうが、[[お玉]]によって取り返され、[[錦の宮]]に納まった(第20巻<ref>{{rm|20|11|鬼婆}}:「実はこの婆アの手下の者共が、ミロク神政成就の御宝を、桶伏山から盗み出し、此岩窟に秘蔵して居たのを、今朝になつて所在を知り(略)サア一時も早くこのお宝を持つて聖地へ帰りませう」~{{rms|20|12|如意宝珠}}:「お玉の方に抱かれて黄金の玉の御神体は一とまづ錦の宮の殿内深く納まり給うた」</ref>)。 | : 「[[太白星の十二個の玉]]」の一つ。[[青雲山]]に国魂として祭られていたが、[[大洪水]]後、[[ウラル彦]]に奪われることを恐れ、[[自転倒島]]の[[桶伏山]]に運ばれた(第6巻<ref>{{rm|6|41|桶伏山}}:「淤能碁呂島の中心地なる'''桶伏山'''、一名円山の麓に隠し納め、円山姫をして、この神宝の守護を窃かに命じ置きたるなり」</ref>)。[[三国ケ岳]]のバラモン教([[蜈蚣姫]])に盗まれてしまうが、[[お玉]]によって取り返され、[[錦の宮]]に納まった(第20巻<ref>{{rm|20|11|鬼婆}}:「実はこの婆アの手下の者共が、ミロク神政成就の御宝を、桶伏山から盗み出し、此岩窟に秘蔵して居たのを、今朝になつて所在を知り(略)サア一時も早くこのお宝を持つて聖地へ帰りませう」~{{rms|20|12|如意宝珠}}:「お玉の方に抱かれて黄金の玉の御神体は一とまづ錦の宮の殿内深く納まり給うた」</ref>)。 | ||
この三つの玉は「神界における三種の神宝として、最も貴重なる物とせられて居る。此三つの玉を称して[[瑞の御霊]]と云ふ。此玉の納まる国<ref>つまり[[自転倒島]]。</ref>は、[[豊葦原の瑞穂国]]<ref>つまり地球上。</ref>を統一すべき神憲、惟神に備はつて居る」<ref name="rm2201" />。 | |||
高姫が呑み込んだ二個の玉(如意宝珠の玉、紫の玉)は後に吐き出す(第21巻<ref>{{rm|21|18|解決}}:「高姫の腰を一つエヽと声かけ打つた機に、ポイと口から飛んで出たのは'''紫の玉'''である。もう一つ左の手で腰を打つた機に飛んで出たのが'''如意宝珠の玉'''であつた」</ref>)。三つの玉は全て[[錦の宮]]に納まった<ref name="rm2201_kotoyoriwake">{{rm|22|1|玉騒疑}}:「言依別命の神業に依りて、三種の神宝は錦の宮に納まり、いよいよ神政成就に着手し給はむとする時、国治立命と豊国姫命の命に依り、未だ時機尚早なれば、三千世界一度に開く梅の花の春を待ちて三箇の神宝を世に現はすべしとありければ、言依別命は私かに神命を奉じて、自転倒島の或地点に深く隠し給ひし御神業の由来を本巻に於て口述せむとす」</ref>。 | |||
言依別命の命で、黒姫は黄金の玉を、高姫は如意宝珠の玉と紫の玉を保管することになる。しかし三個とも紛失してしまい大騒ぎとなり<ref>玉の紛失が判明するシーンは、黒姫は{{rm|22|1|玉騒疑}}、高姫は{{rm|22|5|壇の浦}}。</ref>、海外に玉探しに出かけることになる(第22~25巻)。[[黒姫]]一行は[[第24巻]]で[[竜宮島]]に、[[第34巻]]で[[筑紫島]]に探しに行く<ref>筑紫島へは黄金の玉や[[麻邇宝珠]]を探しに行く。ただしそれは名目で実質は逃げた夫([[高山彦]])探しのためだった。</ref>。[[鷹依姫]]一行は[[第29巻]]で[[高砂島]]に探しに行く。 | |||
実は三個とも[[錦の宮]]の教主・[[言依別命]]が、神命によって秘かに持ち出したもので<ref name="rm2201_kotoyoriwake" />、如意宝珠の玉は[[初稚姫]]に、紫の玉は[[玉能姫]]に渡され、二人によって[[神島]]に埋蔵された。また黄金の玉は言依別命によって[[高熊山 (神代)|高熊山]]に埋蔵され、その証として[[三ツ葉躑躅]]を植えておいた。この三個の宝玉が世に出て光り輝く活動を「三つの御魂の出現」とも言う。<ref>{{rm|22|18|布引の滝}}~{{rms|22|19|山と海}}</ref> | 実は三個とも[[錦の宮]]の教主・[[言依別命]]が、神命によって秘かに持ち出したもので<ref name="rm2201_kotoyoriwake" />、如意宝珠の玉は[[初稚姫]]に、紫の玉は[[玉能姫]]に渡され、二人によって[[神島]]に埋蔵された。また黄金の玉は言依別命によって[[高熊山 (神代)|高熊山]]に埋蔵され、その証として[[三ツ葉躑躅]]を植えておいた。この三個の宝玉が世に出て光り輝く活動を「三つの御魂の出現」とも言う。<ref>{{rm|22|18|布引の滝}}~{{rms|22|19|山と海}}</ref> | ||
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2023年11月6日 (月) 11:08時点における最新版
三つの玉(みっつのたま)とは、霊界物語に登場する玉。「三五の玉」の一部で、次の三個の玉のこと。
- 如意宝珠の玉(にょいほっしゅのたま)
- 素尊が冠島に隠しておいたが、高姫が盗み出し、口から呑み込んでしまう(第16巻[1])。顕国の御玉の精から現れた[2]。
- 紫の玉(むらさきのたま)
- 「黄金水の十二個の玉」の一つ。竹熊が手に入れた十個のうち一個だけは死海に沈まずに自転倒島に飛んで行き、それを鷹依姫が拾ってアルプス教の神宝にした[3]。しかしこれも高姫が呑み込んでしまう(第21巻[4])。
- 黄金の玉(こがねのたま、おうごんのたま)[5]
- 「太白星の十二個の玉」の一つ。青雲山に国魂として祭られていたが、大洪水後、ウラル彦に奪われることを恐れ、自転倒島の桶伏山に運ばれた(第6巻[6])。三国ケ岳のバラモン教(蜈蚣姫)に盗まれてしまうが、お玉によって取り返され、錦の宮に納まった(第20巻[7])。
この三つの玉は「神界における三種の神宝として、最も貴重なる物とせられて居る。此三つの玉を称して瑞の御霊と云ふ。此玉の納まる国[8]は、豊葦原の瑞穂国[9]を統一すべき神憲、惟神に備はつて居る」[2]。
高姫が呑み込んだ二個の玉(如意宝珠の玉、紫の玉)は後に吐き出す(第21巻[10])。三つの玉は全て錦の宮に納まった[11]。
言依別命の命で、黒姫は黄金の玉を、高姫は如意宝珠の玉と紫の玉を保管することになる。しかし三個とも紛失してしまい大騒ぎとなり[12]、海外に玉探しに出かけることになる(第22~25巻)。黒姫一行は第24巻で竜宮島に、第34巻で筑紫島に探しに行く[13]。鷹依姫一行は第29巻で高砂島に探しに行く。
実は三個とも錦の宮の教主・言依別命が、神命によって秘かに持ち出したもので[11]、如意宝珠の玉は初稚姫に、紫の玉は玉能姫に渡され、二人によって神島に埋蔵された。また黄金の玉は言依別命によって高熊山に埋蔵され、その証として三ツ葉躑躅を植えておいた。この三個の宝玉が世に出て光り輝く活動を「三つの御魂の出現」とも言う。[14]
関連文献
関連項目
脚注
- ↑ 第16巻第11章「宝庫の鍵」#~第14章「鵜呑鷹」#:「如意宝珠を取出し、手の掌に乗せて、手に唾液を附け、一生懸命に両の手の掌で、揉みて揉みて揉みさがし居る。此玉は拡大する時は宇宙に拡がり、縮小する時は鷄卵の如くになる特色のある神宝なり。堅くもなれば、軟らかくもなる、高姫は揉みて揉みて揉みさがし、鷄卵の如く縮小し、搗きたての餅の様に軟らげ(略)大口を開けて、目を白黒し乍ら、蛇が蛙を呑む様に、グツト一口に嚥み下したり」
- ↑ 2.0 2.1 第22巻第1章「玉騒疑」#:「顕国玉の精より現はれ出でたる如意宝珠を始め、黄金の玉、紫の玉は、神界における三種の神宝として、最も貴重なる物とせられて居る。此三つの玉を称して瑞の御霊と云ふ。此玉の納まる国は、豊葦原の瑞穂国を統一すべき神憲、惟神に備はつて居るのである。」
- ↑ 第21巻第18章「解決」#:お初のセリフ「昔竹熊と云ふ悪神が居つて、八尋殿へ竜宮城の使神を招待し、芳彦の持つて居つた紫の玉を取つたが、竹熊の終焉と共に死海へ落ち込んだ十個の玉の中で、この玉ばかりは汚されず、中空に飛んで自転倒島へ落ちて来た玉ですよ。それをこの鷹依姫が手に入れて、それを御神体としてアルプス教を樹てて居つたのだが」
- ↑ 第21巻第1章「高春山」#:「玉を手に取り、クネクネクネと撫で廻し、餅の様に軟かくして、グツと呑み込んで了つた」
- ↑ フリガナが「こがね」は150回、「わうごん」は52回ある。ただしその全てが「三つの玉」の一つの「黄金の玉」ではなく、別の「黄金の玉」も含まれている。
- ↑ 第6巻第41章「桶伏山」#:「淤能碁呂島の中心地なる桶伏山、一名円山の麓に隠し納め、円山姫をして、この神宝の守護を窃かに命じ置きたるなり」
- ↑ 第20巻第11章「鬼婆」#:「実はこの婆アの手下の者共が、ミロク神政成就の御宝を、桶伏山から盗み出し、此岩窟に秘蔵して居たのを、今朝になつて所在を知り(略)サア一時も早くこのお宝を持つて聖地へ帰りませう」~第12章「如意宝珠」#:「お玉の方に抱かれて黄金の玉の御神体は一とまづ錦の宮の殿内深く納まり給うた」
- ↑ つまり自転倒島。
- ↑ つまり地球上。
- ↑ 第21巻第18章「解決」#:「高姫の腰を一つエヽと声かけ打つた機に、ポイと口から飛んで出たのは紫の玉である。もう一つ左の手で腰を打つた機に飛んで出たのが如意宝珠の玉であつた」
- ↑ 11.0 11.1 第22巻第1章「玉騒疑」#:「言依別命の神業に依りて、三種の神宝は錦の宮に納まり、いよいよ神政成就に着手し給はむとする時、国治立命と豊国姫命の命に依り、未だ時機尚早なれば、三千世界一度に開く梅の花の春を待ちて三箇の神宝を世に現はすべしとありければ、言依別命は私かに神命を奉じて、自転倒島の或地点に深く隠し給ひし御神業の由来を本巻に於て口述せむとす」
- ↑ 玉の紛失が判明するシーンは、黒姫は第22巻第1章「玉騒疑」#、高姫は第22巻第5章「壇の浦」#。
- ↑ 筑紫島へは黄金の玉や麻邇宝珠を探しに行く。ただしそれは名目で実質は逃げた夫(高山彦)探しのためだった。
- ↑ 第22巻第18章「布引の滝」#~第19章「山と海」#