「河鹿峠」の版間の差分

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'''河鹿峠'''(かじかとうげ)は、[[霊界物語]]に登場する峠。[[フサの国]]にある。「[[河鹿山]](かじかやま)」とも呼ばれる。
'''河鹿峠'''(かじかとうげ)は、[[霊界物語]]に登場する峠。[[フサの国]]にある。


* 初出:{{rm|15|19|第一天国}} - 「河鹿峠」「河鹿山」どちらも出て来る。
== 概要 ==
* 表記ゆれ:[[河鹿山]](かじかやま)
* 初出:{{rm|15|19|第一天国}}:「河鹿峠」「河鹿山」どちらも出て来る。
* [[フサの国]]の[[タールの都]]から、[[ウブスナ山]]へ行く手前に、河鹿峠がある。<ref>{{rm|15|19|第一天国}}:「猶も進みてフサの国 タールの都を打過ぎて 雲を圧して聳り立つ 百の山々此処彼処 ウブスナ山の山脈に かかる手前の河鹿山」</ref>
* [[フサの国]]の[[タールの都]]から、[[ウブスナ山]]へ行く手前に、河鹿峠がある。<ref>{{rm|15|19|第一天国}}:「猶も進みてフサの国 タールの都を打過ぎて 雲を圧して聳り立つ 百の山々此処彼処 ウブスナ山の山脈に かかる手前の河鹿山」</ref>
 
* [[斎苑の館]]へはこの河鹿峠を通らなくては行けないため「斎苑の館の咽喉(いんこう)」と呼ばれている。<ref>{{rm|44|6|山下り}}:「斎苑の館の咽喉たるべき河鹿峠」</ref>


== 主なエピソード ==
== 主なエピソード ==
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河鹿峠(河鹿山)が中心的な舞台になるのは、次の4ヶ所ある。
河鹿峠(河鹿山)が中心的な舞台になるのは、次の4ヶ所ある。


=== (1) [[第15巻]]第19~21章 ===
=== (1) 第15巻第19~21章 ===


[[言依別命]]一行4人は[[ウブスナ山]]の[[イソ館]]へ向かう途中、強風に煽られて吹き飛ばされ、河鹿峠の谷底、[[河鹿河]]の岸辺に墜落してしまう。[[松彦]]という天使が現れて天国旅行をする。<ref>{{rm|15|19|第一天国}}~{{rms|15|21|帰顕}}</ref>
[[言依別命]]一行4人は[[ウブスナ山]]の[[イソ館]]へ向かう途中、強風に煽られて吹き飛ばされ、河鹿峠の谷底、[[河鹿河]]の岸辺に墜落してしまう。[[松彦]]という天使が現れて天国旅行をする。〔{{rm|15|19|第一天国}}~{{rms|15|21|帰顕}}


=== (2) [[第39巻]]第4~12章 ===
=== (2) 第39巻第4~12章 ===


[[黄金姫]]・[[清照姫]]の母娘は、フサの国の都を目指して河鹿峠を歩いて行くと、バラモン軍の5人の男([[ハム]]、[[イール]]、[[ヨセフ]]、[[レーブ]]、[[タール]])に襲撃されるが、逆に谷底に投げ込み撃退する。<ref>{{rm|39|4|河鹿越}}</ref>
[[黄金姫]]・[[清照姫]]の母娘は、フサの国の都を目指して河鹿峠を歩いて行くと、バラモン軍の5人の男([[ハム]]、[[イール]]、[[ヨセフ]]、[[レーブ]]、[[タール]])に襲撃されるが、逆に谷底に投げ込み撃退する。〔{{rm|39|4|河鹿越}}


そのうちイールとヨセフの2人は気絶して霊界を旅行する。気が付くと2人は[[照国別]]一行4人(他に[[梅公]]、[[照公]]、[[国公]])に命を助けられていた。しかし威光に恐れおののき逃げてしまう。<ref>{{rm|39|7|都率天}}</ref>
そのうちイールとヨセフの2人は気絶して霊界を旅行する。気が付くと2人は[[照国別]]一行4人(他に[[梅公]]、[[照公]]、[[国公]])に命を助けられていた。しかし威光に恐れおののき逃げてしまう。〔{{rm|39|7|都率天}}


一方、他の3人のうちタールとハムは仲間割れして山道に倒れていたが、照国別一行が通りかかるが、国公に介抱を任せて先へ急いだ。国公はタール([[春公]])とハムを介抱し、照国別の後を追う。途中で岩窟で震えていたイールとヨセフに遭遇し、、一行5人で照国別の後を追って山を下る。<ref>{{rm|39|9}}~{{rms|39|12}}</ref>
一方、他の3人のうちタールとハムは仲間割れして山道に倒れていたが、照国別一行が通りかかるが、国公に介抱を任せて先へ急いだ。国公はタール([[春公]])とハムを介抱し、照国別の後を追う。途中で岩窟(河鹿山麓の南口の岩窟<ref>{{rm|39|12|種明志}}:[[ハム]]のセリフ「ここは河鹿山麓の南口の岩窟の中だよ」</ref>)の中で震えていたイールとヨセフに遭遇し、、一行5人で照国別の後を追って山を下る。〔{{rm|39|9}}~{{rms|39|12}}〕 (この後、黄金姫・清照姫は「[[浮木の森]]」へ進む)


=== (3) [[第43巻]]・[[第44巻]] ===
=== (3) 第43巻・第44巻 ===


河鹿峠(河鹿山)の「[[懐谷]]」や「[[祠の森]]」を主な舞台として物語が展開する。
河鹿峠(河鹿山)の「[[懐谷]]」や「[[祠の森]]」を主な舞台として物語が展開する。


河鹿峠の下り坂の中ほどに「[[懐谷]](ふところだに)」と呼ぶ、南向きのこんもりとした日当たりのよい谷間がある。そこには尾長猿が沢山群棲していた。[[玉国別]]一行4人(他に[[道公]]、[[伊太公]]、[[純公]])がここを通りかかると、猿が襲いかかり、玉国別は両目を掻きむしられて失明してしまう。祈願によって左目だけは見えるようになる。<ref>{{rm|43|2|懐谷}}~{{rms|43|4|玉眼開}}</ref>
河鹿峠の下り坂の中ほどに「[[懐谷]](ふところだに)」と呼ぶ、南向きのこんもりとした日当たりのよい谷間がある。そこには尾長猿が沢山集まっていた。[[玉国別]]一行4人(他に[[道公]]、[[伊太公]]、[[純公]])が暴風を避けるためここに入ると、猿が襲いかかり、玉国別は両目を掻きむしられて失明してしまう。祈願によって左目だけは見えるようになる。〔{{rm|43|2|懐谷}}~{{rms|43|4|玉眼開}}


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[[五十子姫]](玉国別の妻)に下った[[国照姫命]]の神勅により、玉国別は、河鹿峠の南坂にある「[[祠の森]]」<ref>{{rm09|44|0002|総説}}:「河鹿峠の南坂、祠の森にて」</ref>に[[国祖大神]]・[[豊国姫命]]の神殿を建てることになった。〔{{rm|44|6|山下り||a051|a076}}


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[[第44巻第7章]]の後半からは、河鹿山の南麓にある「[[山口の森]]」<ref>{{rm|44|8|}}:「治国別一行は老樹鬱蒼たる河鹿山の南麓山口の森に黄昏時漸く到着し」</ref>が舞台となる。


=== (4) [[第49巻]][[第50巻]] ===
=== (4) 第49巻・第50巻 ===
 
[[玉国別]][[祠の森]]に神殿を建て、鎮祭が終わると、右目も見えるようになり、全快する。〔{{rm|49|1}}~{{rm|49|3}}〕


[[玉国別]][[祠の森]]に神殿を建て、鎮祭が終わると、右目も見えるようになり、全快する。<ref>{{rm|49|1}}~{{rm|49|3}}</ref>
この祠の森の聖場に[[高姫]]が現れ、[[妖幻坊の杢助]]と夫婦になり、ドタバタ劇を繰り広げる。〔{{rm|49|9|善幻非志}}~{{rm|50|21}}


この祠の森の聖場に[[高姫]]が現れ、[[妖幻坊の杢助]]と夫婦になり、ドタバタ劇を繰り広げる。
第50巻の最後の章で高姫・妖幻坊は祠の森の聖場から居なくなるが、次に2人は[[小北山]]を占領してしまう<ref>[[第51巻]]・[[第52巻]]</ref>。


第50巻の最後の章で高姫・妖幻坊は祠の森の聖場から居なくなるが、次に2人は[[小北山]]を占領してしまう〔[[第51巻]][[第52巻]]〕。
== その他 ==
[[新月の光]]』によると、河鹿峠は[[何鹿郡]](綾部などが所属していた郡)のこと。<ref>[[新月の光]]0783「今年は玉国別の年(霊界物語)」:「[[何鹿郡]]が[[河鹿峠]]、[[浮木の森]]が[[園部]]のことである」</ref>


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2022年11月20日 (日) 09:40時点における最新版

河鹿峠(かじかとうげ)は、霊界物語に登場する峠。フサの国にある。

概要

主なエピソード

河鹿峠(河鹿山)が中心的な舞台になるのは、次の4ヶ所ある。

(1) 第15巻第19~21章

言依別命一行4人はウブスナ山イソ館へ向かう途中、強風に煽られて吹き飛ばされ、河鹿峠の谷底、河鹿河の岸辺に墜落してしまう。松彦という天使が現れて天国旅行をする。〔第15巻第19章第一天国#第21章帰顕#

(2) 第39巻第4~12章

黄金姫清照姫の母娘は、フサの国の都を目指して河鹿峠を歩いて行くと、バラモン軍の5人の男(ハムイールヨセフレーブタール)に襲撃されるが、逆に谷底に投げ込み撃退する。〔第39巻第4章河鹿越#

そのうちイールとヨセフの2人は気絶して霊界を旅行する。気が付くと2人は照国別一行4人(他に梅公照公国公)に命を助けられていた。しかし威光に恐れおののき逃げてしまう。〔第39巻第7章都率天#

一方、他の3人のうちタールとハムは仲間割れして山道に倒れていたが、照国別一行が通りかかるが、国公に介抱を任せて先へ急いだ。国公はタール(春公)とハムを介抱し、照国別の後を追う。途中で岩窟(河鹿山麓の南口の岩窟[3])の中で震えていたイールとヨセフに遭遇し、、一行5人で照国別の後を追って山を下る。〔第39巻第9章#第12章#〕 (この後、黄金姫・清照姫は「浮木の森」へ進む)

(3) 第43巻・第44巻

河鹿峠(河鹿山)の「懐谷」や「祠の森」を主な舞台として物語が展開する。

河鹿峠の下り坂の中ほどに「懐谷(ふところだに)」と呼ぶ、南向きのこんもりとした日当たりのよい谷間がある。そこには尾長猿が沢山集まっていた。玉国別一行4人(他に道公伊太公純公)が暴風を避けるためここに入ると、猿が襲いかかり、玉国別は両目を掻きむしられて失明してしまう。祈願によって左目だけは見えるようになる。〔第43巻第2章懐谷#第4章玉眼開#

五十子姫(玉国別の妻)に下った国照姫命の神勅により、玉国別は、河鹿峠の南坂にある「祠の森[4]国祖大神豊国姫命の神殿を建てることになった。〔第44巻第6章山下り」/a051-a076#

第44巻第7章の後半からは、河鹿山の南麓にある「山口の森[5]が舞台となる。

(4) 第49巻・第50巻

玉国別祠の森に神殿を建て、鎮祭が終わると、右目も見えるようになり、全快する。〔第49巻第1章#第49巻第3章#

この祠の森の聖場に高姫が現れ、妖幻坊の杢助と夫婦になり、ドタバタ劇を繰り広げる。〔第49巻第9章善幻非志#第50巻第21章#

第50巻の最後の章で高姫・妖幻坊は祠の森の聖場から居なくなるが、次に2人は小北山を占領してしまう[6]

その他

新月の光』によると、河鹿峠は何鹿郡(綾部などが所属していた郡)のこと。[7]

脚注

  1. 第15巻第19章第一天国#:「猶も進みてフサの国 タールの都を打過ぎて 雲を圧して聳り立つ 百の山々此処彼処 ウブスナ山の山脈に かかる手前の河鹿山」
  2. 第44巻第6章山下り#:「斎苑の館の咽喉たるべき河鹿峠」
  3. 第39巻第12章種明志#ハムのセリフ「ここは河鹿山麓の南口の岩窟の中だよ」
  4. 第44巻総説#:「河鹿峠の南坂、祠の森にて」
  5. 第44巻第8章#:「治国別一行は老樹鬱蒼たる河鹿山の南麓山口の森に黄昏時漸く到着し」
  6. 第51巻第52巻
  7. 新月の光0783「今年は玉国別の年(霊界物語)」:「何鹿郡河鹿峠浮木の森園部のことである」

関連項目